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2008*08*28 Thu
14:46

急に回転数が増えてビックリ後は友だちが相互リンクを求めてくれれば・・・

礼乃が光っている本を恐る恐る手に取り新たに書かれているページを探し始めた。
 その様子を目の前で静かに座っている智晴がじっと見つめていた。
「・・・」
礼乃が一枚ずつ丁寧にページをめくっていくと徐々に本からの光が弱まりだした。
「あった。」
文字を発見し声をあげた。すると本からの光は完全に静まった。
 だが礼乃は下を向き本に書かれている文字をじっと見つめたまま一向にしゃべりだす気配がなかった。しばらく奇妙な沈黙がそこに流れた。
「どうした?なんて書かれてるの?」
いつまで経っても口を開かない礼乃に痺れを切らし落ち着かない様子で立ち上がり本の中を覗きこんだ。
「あれ?」
覗き込んだ先には何も書かれてはおらずただ真っ白な表面があるだけだった。
智晴の頭にもしかすると騙されたかという思いがよぎった。あの占い師桐生深唖はやはり自分たちの困っている姿を見て楽しんでいるだけなのかもしれない。そして礼乃もまたこの現状を見て呆然としているのかと思い苦笑交じりの文句を呟きながら礼乃の肩をぽんと叩いた。だが依然として礼乃からの反応は全くなかった。これはいくらなんでもおかしいと感じ取り肩を揺すった。すると、グラっと礼乃の体が横に傾き椅子からすべり落ちそうになった。智晴は咄嗟にそれを受け止め落ちるのを防ごうとしたが今の智晴は女の子の体であるため無理な体勢で男の体を支えるのは不可能だった。そして智晴は礼乃の体はドンッという音と共に床に倒れ智晴は礼乃の体の下敷きになった。
「く、苦しい・・・。」
自分は痩せている方だと思っていたのだがここにくると実はそうではないのではないかと思えてくる。
実際苦しい理由としては呼吸がしにくいところに乗っかられているというだけなのだが。
そしていつまでもこんな苦しい状況を味わう理由もないため礼乃を上からどかそうともがいていた時だった。
ドタドタドタドタ。
どこかから階段を駆け上がってくる音が複数聞こえてきた。そしてその音は今自分がいる部屋のドアの前で止まった。
次の瞬間「「すごい音がしたけど大丈夫ー?」」と声をそろえて二人の妹が扉を開けて部屋に入ってきた。
顔から血の気がひいていく音が聞こえたような気がした。
お互いに目が合い、しばしの沈黙が流れた。
「・・・・・」
「「・・・・・」」
すると急に妹二人は「「お母さんー、お兄ちゃんがー!!」」という声と共に猛ダッシュで部屋を出ていった。
「おい、ちょ、コラ、誤解だ!!待てーーーー!!!」
静止もむなしく妹たちは部屋から去っていった。
後でフォローしなければいけなくなるのは確実なのでどう説明するかを考えなければならないなと思いつつ取りあえず礼乃の体を自分の上からどかした。
そして再び顔を覗き込み声をかけてみるが全く反応はなかった。息はしているのでただ眠っているだけらしい。
しかし、先ほどまで話していたにもかかわらず急に眠ってしまうというのはどうあっても考えにくいことだ。となればやはり考えられる理由はこの本以外にないだろう。やはり本にはなにか書かれていたのではないかと思い床に転がった本を手に取った。そして再びパラパラとページをめくっていったがやはり新しい文字は発見できなかった。
仮に文字が見つかったとしてもそれを読んだだけでこんな気絶状態のようになるのかどうかは疑問であるのだが・・・。
コンコン。
不意にドアをノックする音が聞こえた。
「!?」
 考え事に集中していたため飛び上がりそうになった。
 集中してようが普通はノックくらいで飛び上がりそうになることはないだろうがおそらくこれは深層心理からくるものだと思う。
 妹たちの説明にもよるだろうが(たぶんあることないこと自分たちの想像もプラスされるはずなのだ)多少なりとも説教をくらうことは目に見えていた。
「智晴?入るわよ?」
 そういうと智晴の母親が部屋に入ってきた。
 「あの子たちが何かよく分からないことを言っていたけれど何があったの?あら?」
 当然疑問に思うことだろう。自分の息子は床で寝て(気絶して)いて見知らぬ自称クラスメイトがそのすぐ側にいるのだ。色々と思うことはあるはずだ。
 「えっと・・・」
 「こ、これは違うんですよ?何があったわけではなく。と、とにかく・・・。」
 「その子をベッドに寝かすのを手伝ってもらえるかな?」
 「は、はい。」
 智晴の母親はなんだかすごく落ち着いており、取りあえず二人で礼乃をベッドに寝かせた。そして、二人は向かい合わせに座りあった。智晴は親子でこんな風に向かい合って話すことなんてほとんどないため少し緊張の面持ちになった
 「あ、あのですね・・・。」
 沈黙が流れると非常に気まずい雰囲気になるため先に口を開いたが母が何かを思いついたように割って入った。
 「こういうことかしら。智晴が椅子に座っていたら眠っちゃって椅子から落ちそうになった。そこであなたがそれを止めようと助けに入ったけれど力が足りず一緒に倒れてしまった?」
 スゲェ、なんだこの人・・・見てたかのように・・・。
 「は、はい。間違いなくその通りです。」
 「でしょうね。あの子たち二人は自分たちの面白くなるように話すからあまり信用できないのよねえ。」
 さすがはあの妹を産んだ我が母、一番あの二人のことをわかっていらっしゃった。
 「でも困った子ねえ、お客さんほったらかしで眠っちゃって。」
「つ、疲れでも溜まっていたんじゃないですか?学校でも頑張っているようですし。」
 自分の母親に対して敬語を使うのはとても違和感があった。そしてさり気なく自分の学校での高感度を上げておく。
 「珍しいこともあるのねえ。」
 頬に手を当てて感心したように言った。 
珍しくて悪かったな。とは言えるはずもなく気づかれない程度に口を尖らせた。
 「お茶でも入れてくるわね。この子はこんなんだけどゆっくりしていってね。」
 「い、いえお構いなく。もう今日の分の用事はほとんど終わっているので支度を済ませたら帰ります。」
 「あら、そうなの?」
 「はい。」
 そういうと智晴の母親はまた遠慮せずに来てね、と言って部屋を出て行った。
 「あー、なんか疲れた・・・。今日のところは帰るか。」
 帰り支度、といっても特に持ってきたものはないのだがこの部屋から持っていくものが
いくつかあったため適当な鞄に必要なものを入れた。あとは財布、これがなければ礼乃の家に帰れない。それと忘れてはいけないのはこれからの鍵を握るこの紫色の本。礼乃がいつ起きるか分からないので持って帰ってもう一度調べることにした。
もう持っていくものはないな、と確認し部屋を出て一応母親に挨拶をして自宅を後にした。
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2008*08*26 Tue
00:10

カウンターの回転数がもうダメぽ・・・

第二章 真実(ほんとうの)の真実

携帯を閉じた礼乃は智晴に今深唖と会話した内容を伝えた。その内容は智晴にとっても困惑し動揺するものだった。
そして話し合ううちに二人が最初に話し合ったのは真実を探す中でどのように日常生活を送るかということだった。
今現在が土曜日なのだが元の状態に戻るまで最高5日、今日から日数が含まれるため最大で水曜日までこの状態が続くという可能性がある。外を出歩くことは心配ないのだが家と特に学校についての問題は山済みである。そこで智晴は家での生活については勉強があるからとでも理由をつけて部屋に引きこもれば大体問題は起きないのでは?と提案したのだがそれを礼乃が一蹴した。
「問題・・・あるわよ。」
何故かとても恥ずかしそうな表情をしている。
「なにかあるのか?」
「・・・お風呂よ。」
「風呂?そんなの問題ないない。普通に洗えばいいわけだし。」
智晴はしれっとした顔で手の平を横に振った。
「そういうことじゃなくて!!あなたには問題ないかもしれないけれど私はあなたに・・・はだ、はだ・・・」
恥ずかしいのか最後の言葉を詰まらせたが何を言おうとしているかはなんとなく理解できた。
「あー、裸見られるくらいしょうがないだろ。というか着替えのときもう見てるわけだし。」
「・・・!!?」
礼乃は恥ずかしさのあまり絶句した。
智晴は頭をぽりぽり掻きながらこれだからお嬢様は、と智晴がぽそっとため息まじりに言った。
「じゃあ何?あなたは自分の裸を私に見られてもなんら問題はないってわけ?」
「別に。場合が場合だし。見られても減らないよ。」
「それじゃ・・・」
礼乃は何かを言おうとしたが智晴がそれを遮って最後の攻撃に出た。
「じゃあどうするの?僕に目隠しでもして君が一緒に入って洗ってくれるの?僕は構わないけど家族の誰かに見られたら大変だよ?僕の家でもそうだけど君の家だったらとんでもないことになるんじゃないかな?」
やけに力がこもった感じで饒舌に言葉を並べだした。
「だから・・・それは・・・ぁぅ・・・。」
まだ語っている智晴の力説に礼乃は口を挟めずにいた。そして、話を聞いていると段々頭が混乱してきた。しかし、負けるわけにはいかないため我慢していたがついにそれが破裂し降参した。
「もう・・・それでいいです・・・。」
「そうか。じゃあ次の話に移ろう。」
礼乃がいうが早いか否や智晴がさっと話題を切り替えた。礼乃は気づいていなかったが智晴は少し勝ち誇ったように小さくガッツポーズをしていた。
「待って、じゃあこれだけは守って。そしたら一万歩譲ってお風呂のことは我慢する。」
「何?」
「下着は上もしっかり着用すること!分かった?」
「・・・・・はい。」
忘れていたかったことをこの一言で思い出してしまい、さっきまでの勝者の気分は完全にどこかに消え去ってしまった。

「じゃあ次は学校についてだけど。」
さきほどの風呂についての話し合いで疲れた二人は少しの休憩を入れ気持ちを元に戻してから再び話し合いに戻った。
「僕の学校だと体育とかの着替えや友達間のスキンシップを我慢してもらうくらいだけどそっちの学校はそうもいかないよね・・・?」
「うん・・・そうだね。」
そう、智晴の通っている月城学園は別段変わりのない普通の学校であるため特にこれといった注意はないのだが礼乃の通っている聖リィシア学院ではそうはいかない。言葉遣いはもちろんのこと服装や髪型などの身だしなみ、食事でのマナーなど、とにかく生活している中で最も怠りやすいものが重視されているのだ。またリィシアは女子高であるため女子高ならではのルールというものもあるに違いない。それを一つ一つ覚えて実践しなければならないということはかなり骨の折れることだった。
それを覚悟した上で智晴は礼乃にどんな風に過ごしていけばいいかを聞くが予想通りの多さに愕然とし、やる気を大きく削がれ、漫画でよく見られるような口から魂が出ている状態になっていた。しかしそんな智晴を想定していたのか礼乃は特に重要視されていることを入念に教え、あとは適当でいいよと言った。礼乃は特に捨て身の覚悟であるのだ。
智晴がそれでいいのか、と聞くと礼乃はいいよ適当で、と少し笑いながら言った。
そんなやりとりをしていると突然机の上に置いてあった本が光りだした。
「「!?」」
二人は同時本に向って目線と顔を向けた。
そして机の前の椅子に座っている礼乃が一つ目のヒントを読み上げるため本に手を伸ばした。
*

2008*08*11 Mon
20:17

大分進展してきた。そろそろ友達も出していこう。

「魔法使い、ご存知ないかしら?」
魔法使い。人によってイメージなどは違ってくるが、まずそれを知らないという人はいないだろう。だが、そんなものは想像上のものであり、昔の童話や小説のキャラクターにすぎないものである。しかし、それを今相手は平然と自分を魔法使いだと名乗った。
「知っています。でもそれは事実上存在しないものですよね?」
魔法使いなどという非現実的なものはあまり信じたくはないが現に今こうやってありえない現象が起こっていることもあり、言葉に疑心と微かな期待が混じっている。
「ええ、そうですね。しかし、信じるか信じないかはあなたの自由ですよ。」
もっともな意見ではあるのだが、納得がいかずため息が出た。
「まあいいです。取りあえず話を元に戻します。どのようなご用件だったのでしょうか?」
話を進めていかないことには謎はとけないだろうと思い魔法使いについては後回しにした。
「ええ、あなた方に“罰則回避の条件”を出そうと思いまして。」
罰則回避の条件、おそらくこれは先ほど読んだ抽象的語句、“とある条件”のことだとすぐに分かった。
「待ってください。そもそも事の発端は事故だったわけですし、罰則を受ける意味がわかりません。」
「申し訳ありませんが原因がどんなものでもルールを侵したことについては変わりませんので。」
「・・・・・。じゃあもう一つだけ。」
「はい、どうぞ。」
礼乃は一度息をゆっくりと吸い、ゆっくりとはいた。
「どうやって私たちの心を入れ替えたんですか?」
相手はすぐには答えない。少し沈黙が流れた。
そして相手もゆっくりと息を吸った。
「申し訳ありませんがそれについては禁則事項となっていますので答えることはできません。」
お教えして差し上げたいのですが、と最後に言われたがどうせ教えてくれなのだろうと思い質問を切り上げた。
「では条件ですが・・・。」
礼乃の喉がゴクッと鳴った。この条件がどんなものでもそれをクリアしない限り元に戻ることはない。礼乃の顔に緊張が走る。
「自分たちの真実(ほんとう)を見つけて下さい。」
「・・・真実?」
礼乃の顔から緊張が抜け、疑問と困惑の表情へと変わった。
「ええ、抽象的ではありますがジャンルは問いません。あなた方二人が自分の真実を見つけさえすれば自動的に元の状態に戻ることでしょう。」
「真実であれば何でもいいということですね?」
「はい。そうです。あ、それと期限ですけれど・・・」
「期限があるんですか!?」
つい声が張りあがった。これは一番あって欲しくないことだった。タイムリミットがあるということは当然気持ちにも焦りが出てくるし、考えや行動などに支障をきたしてしまうこともある。さらに言うならば今回の条件の内容に関しての具体的な解決策など持っているわけがない。そのため解決するための必要条件から探さなければいけない。どう考えても時間はかかってしまうのだ。
「期間は5日です。それまでに真実を見つけてください。もし出来なければ残念ですがあなた方は永遠にそのままとなります。」
残念がるような感じで話してはいるがどこか楽しげに、そして何かを期待したような口調だった。
「ヒントとかはないんですか!?」
「ヒントですか。そうですね、では1日ごとに本を見てください。おそらくは役に立つだろうと思われます。ではあなた方に幸あらんことを。」
「ちょ、ちょっと・・!!」
礼乃が引きとめようとしたのもつかの間、電話はぷつっと切れ、電話越しからツーツーツーという電子音しか聞こえなくなった。そして、覚悟を決め携帯を閉じた。
*

2008*08*11 Mon
00:37

最近はコメントがなくて寂しいなあ、ルルーシュ!! ぁ言っちゃった・・・

「あなたはルールを犯しました。そのためしかるべき罰則を受けてもらいます。なお罰則は無期限。もしくはとある条件を満たした場合のみ罰則を許されることになります。」
礼乃(あきの)はそう言い終えると他のページにも何か書かれていないかを確認するため再びパラパラと後半のページをめくり始めた。そして、確認し終えたのか本を閉じ顔を上げた。
「他には何も書いてないみたいだね。でも何でこんなに気になる文章で書かれているんだろね。」
肩をすくめて言った。
「てかさ、僕が読んだとき説明とルール以外何も書かれてなかったんだけど・・・。」
気味悪げに智晴が言ったとき、智晴のポケットから携帯の着信音が流れた。
~~♪~~♪~~♪
着信を見ると名前はなく番号だけが表示されていた。
「とってもいい?」
そう聞くと礼乃はコクッと一回頷いた。それを見てから通話ボタンを押して耳に当てた。
「もしもし。」
「もしもし、こちらは冬馬礼乃さんの携帯電話でよろしいでしょうか?」
どこかで聞いたことのあるような若い女の人の声だった。
「はい、そうですけど。どちら様ですか?」
女のしゃべり方からして礼乃の友達ではないと判断し訝しげに誰か尋ねた。
「これは失礼しました。私は桐生深唖(きりゅうみあ)と申します。」
「桐生深唖?」
もう一度名前を尋ねる振りをしつつ、向かいに座っている礼乃の反応を見るが礼乃本人も深唖が誰なのか分かっていないようだった。
「ええ、深唖と申します。それと、一つお聞きしてもよろしいでしょうか?」
「なんですか。」
聞きたいことがあるのはこっちだ、と心の中でぼやいていると電話越しの相手から全く予想していなかった質問をされた。
「あなた冬馬礼乃さんではなく奈槻智晴さんではありませんか?」
「・・・・・っ!!」
驚きのあまり声がひきつって次の言葉をすぐに出すことが出来なかった。
(なぜ僕だって分かる・・・?直接会っている状況なら仕草やクセなどが僕と似ていると思うことくらいは感じるかもしれないけど、今は通話をしているだけだ、喋る口調だけで分かるはずが無い。そう、それ以前に“今の僕は冬馬礼乃”なんだ誰にも分かるはずがない。)
そう考えていると一つの答えにたどり着いた。いや、その答え以外考えられなかった。
「あんた、あの時の占い師か・・・?」
「はい、そうですが。」
あまりにもさらっと答えられたせいで理性が飛んだ。
「あんたのせいで今大変な事になって・・・」
怒りを相手にぶつけかけたところでひょいっと手から携帯を取り上げられた。取り上げたのは言うまでもなく礼乃である。
「少し落ち着こうね。」
そう言うと携帯を耳に当てて深唖と話し始めた。悔しいが今の状況では礼乃の選択がベストだといえる。
「山ほど聞きたいことはあるのですが、先に聞いておきたいことがあります。」
「はい、なんでしょう?」
「どうして私の携帯番号を知っているんですか?」
礼乃はごくごく当たり前のことを聞いた。だが、それを聞いていた智晴は最初に聞くことがそれかよ、と呆れ顔で礼乃を見ていた。
そんな智晴には一瞥もくれてやる暇はないように礼乃は相手の反応を待っていた。
「それは、私が魔法使いだからですわ。」
「・・・・・は?」
あっけにとられて携帯を危うく滑り落としそうになる。さすがの礼乃にも相手の言っている意味が理解できず、ただ聞き返すことしか出来なかった。
*

2008*08*06 Wed
00:14

さぁ、そろそろ引きずり出してやる。覚悟しろル○ーシュ

「とりあえず中で話そうよ。」
そう礼乃に薦められるがままに智晴は家の中に入っていった。
「お、おじゃまします。」
自分の家なのにおじゃましますもなにもないのだろうが一応礼儀は守っておく。ただ妹には会いたくなかったので声を潜ませて言った。
だが、二人が智晴の部屋に向うために階段を上ろうとしたときその願いはかくもも崩れ去った。
「「あれ、お兄ちゃん?帰ってきたの?」」
妹二人が同時に声をそろえて言った。言い忘れていたけれど妹は双子なのだ。だからいじられた場合二倍の威力を発揮することは言うまでもない。
「うん、近くで友達と会ったから。」
礼乃はさらっと言った。
「「彼女?彼女~?」」
妹二人は全く同じ顔で口に手を当て何か含んだような笑みを浮かべた。
「違うよ、この人はうちのクラスの学級委員長。今日は文化祭のことについて話し合う予定だったんだよ。
「「なんだ、つまんないのー。」」
二人は不満そうにそういうと僕を見て笑顔を浮かべながらリビングに戻っていった。
「あいつらは・・・。相変わらずうっとうしい。」
階段を上りながら智晴が誰に向うわけでもなく呟いた。
「そう?可愛い妹さんじゃない。」
「そうかあ?」
「そうよ、私は一人っ子だもん。うらやましいよ。」
「そんなもんか。あ、あと一つ言っておくことがある。」
智晴がいつになく真剣な表情をして言った。
「な、何?」
「俺の姿で女言葉を使うのやめてくれ・・・」
「大丈夫よ、皆の前では普通だから。」
智晴は礼乃の言葉に対し、そうじゃなくてという訴えを表情に出した。
礼乃は智晴のそれを読み取ったのか、にぃと口を三日月状に伸ばした。
「じゃあキミもその姿なんだから女言葉で話してくれる?」
「ぅ・・・・・」
智晴の困った表情を見て礼乃は楽しそうに笑みを浮かべ智晴の部屋に入っていった。

「で、事の発端なんだけど。話からするとこの本が原因なのよね?」
部屋に入って智晴から問題について多少の説明を受けた礼乃は結局いつも通り女言葉で話している。どうやら智晴は礼乃に言いくるめられしぶしぶ口調を直すことについて諦めたようだった。
「・・・ああ、そうだよ。その本が原因だよ。」
智晴は不満そうな様子で言った。
「あれ、何で不満顔?じゃあやっぱりキミも口調変える?」
智晴に無邪気な笑顔を向けておどけるように礼乃は言った。どうやら智晴をいじるのが気に入ったようだ。
「いーえ、結構です。」
本気で嫌そうな顔をして智晴は礼乃を恨めしい顔で睨んだ。
「じゃあ、本題に戻ろうか。そもそもこの本は何なのさ?」
そんな智晴の視線を無視して礼乃は何事もなかったように真剣な顔に戻した。
「ぇ・・・。えと、この本は・・・。」
急に口ごもった智晴からは先ほどの不満顔が感じられず、うって変わってとても気恥ずかしそうな表情が見られた。
「なに?」
礼乃はその変化に多少驚きいぶかしげに変事を促した。
「これは・・・その・・・」
この様子だといつまで経ってもしっかりとした返答は帰ってこないと判断した礼乃は紫色をした本を開き中身を読み始めた。
「ふーん、好きな人が分かる本ね、なるほど。あれ、でもそれ以外書いてないね。」
「一番後ろにルールが書いてあるだろ。」
いつのまにか体操座りをして頭を抱えながら下を向いている智晴が小さな声で呟いた。
「どれどれ。あ、ホントだ。この本のルール?」
Ⅰ、最初のページに自分の名前を必ず書き込む。
Ⅱ、この本を相手に渡す際、心の中で相手の名前を三回唱えなければならない。
Ⅲ、この本を読ます相手は異性でなければならない。
Ⅳ、この本には決められたこと以外何も書き込んではならない。
もし、上記の内容のルールを破った場合・・・
「・・・突っ込みどころが異様に多い本だねこれ。」
「ああ、それは俺も思った。」
ぼそぼそと喋る智晴を横目に礼乃はパラパラと何も書かれていないページをめくっていく。
だが、礼乃の手が不意にとまった。
智晴も下を向きながらその変化を感じ取った。聞こえていた音が止まったのは全てのページに何も書かれていないことを確認したのではなくその中に“何か書かれているのを発見した”ため手を止めたということを瞬時に判断した。
そして智晴が頭を上げるのと同時に礼乃の口がゆっくりと開き本に書かれている文字を読み始めた。
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本日のオタク名言
何を信じてるかって?
自分を信じるしかないよね

Charlotte

by 西森柚咲
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プロフィール

雨宮 翼

Author:雨宮 翼
ようこそMY WORLDへ!!

Sex: 男

Blood type: B

Age: 管理局の白い悪魔よりは上

Birthday: 12月28日

Work: 魔法使いの宅急便

My boom: ギャグ漫画探し

Favorite words: 「綺羅星☆」

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